第61,62回講座「暮らしと危機管理」

講師 星幸広
開催場所 塚本ビル
開催日時 2014年3月6日

テーマは、「暮らしと危機管理」
塚本大千葉ビルにて

朝から北風が強く吹いた。この風にもめげず、午前の講義終了後に、街中の防災・防犯の問題点を探るタウンウオッチングに出かけた。元県警察官で千葉大学大学院講師の星幸広氏の指導で行われた暮らしの中に潜む危機について考える講座で行われた一コマである。学校の危機管理を指導するために全国各地での講演活動に飛び回る多忙な講師。進行役の小谷賢彦氏から冒頭に簡単な講師紹介があったが、そのキャリアをもっと聞いてみたいという受講生の好奇心に応えられるかのように、前半の1時間、40年の警察官人生で経験されたいろいろな体験、その中には稀有な体験も含まれており、話題のおもしろさに加えて立石に水の巧みな話術に引き込まれ、時間が経つのも忘れて聞き入った。

講義では東日本大震災から学ぶ教訓について言及され、特に、児童や教師84名が命を奪われた石巻市の大川小学校惨事に対する最近出た裁判所の判決内容は、危機に直面したときの対応に対する貴重な教訓を示唆するものであり、大事に受け止めていかねばならないことだと強調された。いろいろと学ぶことがある。事故、事件が発生した後の被害を少なくするためにはどうしたらよいのか、私たちにとっても重要なメッセージとなろう。

第61・62回講座「暮らしと危機管理」
講師  星 幸広氏(千葉大学ジェネラルサポーター)
日時  平成26年3月6日(木)10:00~15:00
場所  塚本大千葉ビル8階会議室

星 幸広講師タウンウオッチングの感想を述べ合う

危機管理の意味を学ぶ

テーマが安全な暮らしに関するものであり、様々な感想をそれぞれが抱かれたことであろう。筆者は危機管理の意味について考える機会を得た。日本とアメリカの違いを語られたが、日本の場合、企業で事故が起こるとその事実を隠ぺいしようとした事例を多く目にしている。世界大恐慌を経験し、被害をどれだけ少なくするかというリスクマネージメントの大切さを学んだアメリカでは、危機管理は企業が行わねばならない行動であるとの考え方が定着したという。リスクマネージメントと聞くと知識を学ぶことだと思う人が多いが、危機管理はどこの国、どんなところでも大切なことであり、家庭内での会話など日常の生活の中で危機に対する意識を共有しておくことが先ず基本であると強調された。

午後からは、自分の住んでいる街を知ろうとのことで、3班に分かれて地域(通り・公園・住宅街)を歩いてみた。戻ってから班でまとめた防犯、防災上の問題と思われることについて3名の代表者から発表があり、避難場所、連絡網、各種支援機関の確認のことなど安全な街に必要なことについて星講師からのコメントを聞いた。又、暮らしの中にはうっかりするとスーパーで万引き犯人に間違えられる危険なども潜んでおり、卑近な事例を紹介されて、どう対処したらよいか具体的なアドバイスがあった。

話上手な星幸広講師街中に出てタウンウオッチング感じたことをまとめてみる
街で見かけた地図案内班毎に気付いたことを発表するプレゼンテーターは班長

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