第58,59回講座「地域再生」

講師 加藤文男
開催場所 大房岬少年自然の家
開催日時 2014年2月20日

テーマは、「地域再生」
大房岬少年自然の家と道の駅「富楽里」「花倶楽部」にて

8日、15日と土曜日に2週連続で大雪が降った。その雪が未だ路肩や法面に残る館山高速道を南房総市に向かう。この地で地域活性化に取り組み、成果を上げてこられた加藤文男講師から話を聞き、現場を訪ねる講座が予定通りに開催された。手掛けられた道の駅7つの内、講師の案内で「三芳村鄙の里」「富楽里とみうら」「おおつの里花倶楽部」「とみうら・枇杷倶楽部」の4つの施設を視察し、学んできた。

定年で現場を離れられた講師は、現在は東南アジアのタイやベトナムに赴き、当地で道の駅による地域活性化の指導しておられる。道の駅1号が誕生して以来20年、この間に誕生した道の駅は1000を超すが、手掛けられた道の駅「とみうら・枇杷倶楽部」は「道の駅グランプリ2000」で最優秀賞に輝いている。南房総市にある7つの道の駅事業の立ち上げから運営に係わってこられ、赤字は地域活性化の理念に反すると安定した経営体を作り上げてこられた。その手腕は現在外国で活かされている。もう数年にわたって指導のために海を渡っておられる講師の話し方はユニークで、中には利害が絡み合う複雑な問題も含まれるがそんな話にくい微妙な事柄についても、ユーモアを交えた話を展開された。

加藤 文男講師道の駅「富楽里」にて

第58・59回講座 「地域再生」
講師  加藤 文男氏(株・とみうら取締役)
日時  2月20日(木)10:00~15:30
場所  大房岬少年自然の家と道の駅「富楽里とみやま」「おおつの里花倶楽部」にて

過疎地活性化に貢献する道の駅事業

道の駅の話は、関係者でなくてもおもしろい。過疎地活性化に取り組んでこられた当事者の話であるだけに説得力もある。道の駅というプラットホームの上で交通結節、加工商品化、直売、地域連携、観光客誘致、情報発信などがシステムとして動いているという。今もこのシステムは進化しているようだ。現在は防災コンビニとしての活用を目指しているとか。いろいろな成功事例を聞けたが、自慢できることの筆頭に挙げられたのが観光客の季節波動の平準化。夏に集中していた需要が均され一年を通して訪れるようになった。

午前中、少年自然の家で講義を聞き、視察に出た。午後からは、道の駅「三芳村鄙の里」で地産地消の弁当を食べ、支配人の角田社長から簡単な話を聞いた。更に、バスで移動し平成15年開業の道の駅「富楽里」を訪れ、支配人黒川氏からここでの事業の概略を聞く。年間100万人が利用しているという「富楽里」は、平日は地域6割、都会3割の割合で利用されているとか。320人の農家や漁師が新鮮な野菜や魚を供給している。チャンスロスなど余所の過疎地の人が聞いたらうらやましくなることなど、貴重な話も聞くことができた。

少年自然の家創作室で、道の駅事業の講義を聞くもったいないな道の駅!枇杷倶楽部が志してきたもの。冒頭に説明された本日伝えたいこと
日本における道の駅の機能。休憩、情報発信、地域連携、防災拠点がある休憩、地域連携だけではない。防災の拠点としての道の駅の活用が期待されている。道の駅による防災コンビニ化。時にジョークを交えながら、地域再生の話が続く。南房総市富浦町にある2つの「道の駅」と元気倶楽部枇杷倶楽部の機能一括受発注・ランド・オペレータ・地域旅行業者の事業が、道の駅というプラットホーム(OS)の上で動いている。
マーチャン・ダイジング・原料の地域調達、オリジナル商品開発を一貫して行い、びわ関連商品をブランド化。図のように道の駅設置による観光客平準化の効果が認められた。手前が平成17年で、通年型に近づいている。三芳村鄙の里支配人角田明美社長より概略説明を受ける。
ここで食べた千円弁当は、油揚げと他一品を除いて、三芳村産の食材で作られていた。富楽里黒川支配人から事業内容について概略説明を受ける道の駅富楽里とみやま内で説明を聞く。
道の駅おおつの里にて、記念撮影

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