宿泊研修

開催場所 聖山高原(長野市)
開催日時 2013年7月24日 〜 2013年7月25日

聖山高原(長野市)で自然体験
夏の宿泊研修旅行
平成25年7月24日(水)~25日(木)
聖山(1447m)頂上にて

 7月24、25日の両日、学生8名と事務局4名、計12名が参加して、専攻科宿泊研修旅行が行われた。2週間の猛暑の後は大陸からの低気圧の影響で局地的な大雨が降るという不安定な天気の中、一行はマイクロバスで千葉を出発。信州長野地方も午後まで小雨が降り続いたが、幸いに、聖山到着時から翌日の午後まで山の天候が劇的に回復したので、聖山高原の自然に触れ、いろいろな体験を楽しむことができた。

 ハイキングはともかく、カヌー、山荘での自炊、焚火など遠ざかっていたいろいろな自然体験プログラムに参加、さらに受講生同士の親睦を目的に企画されたこの旅行。その自然体験活動の拠点になったのは、来週から一ヶ月間、小学生の声が賑やかに響きわたるキャンプ施設・ヤックス聖山荘だ。準備のために先行して山荘にやってきていた学生リーダーがにこやかにシニアの一行を迎えてくれた。ここで1泊し、久しぶりとの声も聞こえた高原での短いキャンプ生活を楽しんだ。加えて、軽井沢千住博美術館の見学がスケジュールに組み込まれ、ユニークな美術館訪問がこの旅行にアクセントをつけてくれた。

第一日目
 午前8時、千葉駅近くのNTTビル前を出発。千葉自然学校の小松敬氏の運転するマイクロバスで長野に向かった。途中、習志野、三芳PAでトイレストップをとり、お昼前には小雨の軽井沢に到着した。

● 軽井沢千住博美術館見学(1200~1330)
2011年にオープンしたばかりの軽井沢千住博美術館に立ち寄った。世界的に人気の高い現代日本画家千住博氏の個人美術館で、作品、建築がユニーク。美しい樹木・草花のガーデンも楽しい。新しい空間世界を見せてもらった。館内は総ガラス張りで、一体として取り込まれている自然が印象的である。床に傾斜がありスロープになっているのは、地面の起伏がそのまま活かされているからだそうで、型破りの美術館と案内書に紹介されていた。一見に価する美術館だ。

● 名月のさと・姨捨に立ち寄る(1530)
JR姨捨駅は聖山の麓にある。「田毎の月」で有名な棚田をここから見渡せる。古来、多くの和歌や俳句に詠みこまれてきた更級の月とはどんな月か、その情景を眺めてみたいものだ。午後3時半を過ぎると姨捨駅は無人駅になるようだ。スイッチバック式停車駅でも知られる駅。篠ノ井に下る電車が丁度出た後に訪れたが、駅員の姿はなかった。

● ヤックス聖山荘に到着、夕食準備に(1600~1830)
 夕食はキャンプ料理。地元の食材を利用した料理づくり体験となった。炭火を熾しての岩魚の串焼きやナスの丸焼きやキノコなどを採取しての山菜鍋料理などが献立である。食材のタマゴダケを採取する班、魚の下準備や鍋料理を作る調理班、岩魚を焼く火熾し班に分かれて、早速夕食の準備に取り掛かった。さすがに生活に慣れたシニアである。その技を学生リーダーにも伝授しながら作業を行い、2時間強で準備は整った。
ヤックス自然学校・聖山荘の案内聖山荘の入口食材調達班は、山荘周辺でキノコ採り。見つけたタマゴダケは見た目派手な茸だが毒がない。鍋料理用に持ち帰る。
火熾し班は、岩魚串焼き用の炭火熾しの準備に入る。さすがにベテラン揃い、すばやく着火、その火で炭作りを始めた。千葉自然学校の橋口さんが、麓の養殖場に行き仕入れてきた岩魚。調理班は、岩魚の内臓を取り出し、塩を振って鉄の串に刺す作業を。
岩魚の串刺し作業も、ようやく終わった。はい、ご苦労さま。熾した炭で岩魚を焼く。しばらくすると、滲み出た油が焼けるジュ、ジューという音が。焼き具合はどうか、これは試食です。
焼きあがるまで、火を囲み一缶のビールを手に歓談する。岩魚の下準備が終わった調理班は、キノコなど鍋料理用の具材下ごしらえに入る。盛り付けが終わった野菜サラダが、食欲をそそる。
うまく焼き上がった岩魚。頭からかじるワイルドな食べ方に挑戦する人も。鍋も煮立ってきた。そろそろ配膳に取り掛かろう。

● 手料理の夕食会・懇親会(1830-2230)
 聖山荘食堂で夕食会。食後は懇親会に移ったが、差し入れのお酒には超が付くブランド品も交じっている。仲間あり、美酒あり、聖山の静かな山中での歓談は遅くまで続いた。外に出てみると月が出ていた。明日は晴れる兆しか。
夕食準備も整ったので、着席。お腹も丁度減った頃だ。懇親会に欠かせないアルコール類は、ビールを除き全て差し入れ。乾杯!!
美酒に酔い杯を重ねる内に、何時の間にか外は暗闇に包まれていた。学生リーダーも加わって、盛り上がる山荘の食堂。雨も上がり、空には月が出ていた。明日はどうやら天気も回復か!

第二日目
● 聖山ハイキング(0820~1100)
 別荘地として開発された聖山も訪れる人はまばら。夏休みに入ったばかりであるのでこれからだろうが、使っている家は少ないようだった。聖山頂まで沿道の植物などを楽しみながら1時間半かけてゆっくり歩いた。帰路は新設された遊歩道を30分で下る。
聖山ハイキングに出発。山頂までは300メートル弱、緩い勾配が続く。虎の尾に似ていることからリクトラノオという名が付いたとか。東北から飛来してきたという浅葱マダラ蝶。スマートフォンで確認する。
あちこちに群生していたホタルブクロが目を引く。聖山頂上で記念写真。ガスで善光寺平の眺望は楽しめぬ。写真もガスっている。月見草の黄色の花がみずみずしい
眼下に聖山パノラマホテルが見えてきた。右後方の赤い屋根の建物がヤックス聖山荘。麓への下り道で見かけたヤナギラン。名前が判らなかったので帰って調べてみたら、こんな野草だった。ゲレンデの跡には人の背よりも高い野草の茂みがある。その中を歩いて下る。先に見えるのは旧のリフト乗場とホテル。
聖山の頂上が見えた。かすかに鉄塔が建っているのが見える。あそこから下ってきた。

● カヌー・釣り体験(1130~1300)
カヌー体験カヌー体験
難なくカヌー漕ぎを楽しむ。シニアの遊びにしては上手だ。釣り体験。ミミズ捕りから始めるのがここの流儀。釣り果は3匹。

● 聖山荘を出発(1420)
 雨が近いとの天気予報に少し早めに山を下りる。
善光寺平を見渡す展望台にて車を止め、全員で記念写真

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