第26,27回講座「里山の保全論」

講師 金親博榮
開催場所 谷当工房(千葉)
開催日時 2013年9月5日

テーマは、「里山の保全」

金親 博榮講師谷当町の里山を視察

猛暑、酷暑、炎暑と呼ばれる異常な暑さが続いた。地球規模で起きている気候変動と関係があるようで、単なる異常気象というものではないというのが気になる。梅雨明け以来続いたあの焼け付くような厳しい日差しも8月下旬には一服し、やれやれのところだが、関東ではその後も竜巻、豪雨と安定しない天気が続き、秋の講義再開を迎えたこの日も、午後まで局地的な大雨が断続的に降った。不安定な夏の天気は続くようで、白露の季節が到来するのは未だ先のことになる。

 夏休み明け講座は、金親博榮講師による「里山保全論」。一ヶ月半ぶりに再開された。千葉市郊外(若葉区谷当町)の金親講師の自宅ガレージが教室。朝方、7名の方から急遽の欠席通知が入る程の局地的ゲリラ豪雨に見舞われ、午後の講座は里山再生の現場を視察する予定であったが、雨雲が依然としてたれこめているので里山視察を早めに終了、谷当工房で蕎麦打ち体験プログラムが代案として行われた。

里山活動と市民について
カリキュラムには、いろいろな角度から里山について学ぶ5つの講座が並んでいる。本日の里山講座は、保全に関する講義を聞き、講師自らが実践しておられる谷当町の里山保全、再生、活用の現場を視察するもの。谷当町で取り組まれているいろいろな里山活動(20種類以上のプログラムが展開されている)の現場を見聞することができるのが特色だ。学んでそれが活かせる実践的な講座になることを講師は期待される。昨年は、この講座を聞いた一期生数名が、谷津田の放棄地を借り受け里山の再生を図るNPOの活動(谷当里山計画)に参加するなど、里山を舞台に活動するきっかけづくりに役立っている。

千葉県における里山活動のリーダーとして活躍されている講師は、里山センター、森林組合などの理事長を務めながら、現役の市民活動家でもある。今の里山の現状やその背景について解説し、市民が里山保全や活用について考える際のアドバイスや地域活動に対する想いを語られた。現場での経験を活かした実践的な話を聞くことができ、社会に役立つ里山活動のリーダーとしての意識が育まれる機会を与えてくれる講座になったのではないか。

千葉市郊外の金親氏自宅のガレージが教室に。椅子を並べただけのオープンな雰囲気は、講義を盛り立てる集合時間に局地豪雨に見舞われた。7名から出席できぬと連絡があったが、午前の講義は無事に始まる。里山の保全がテーマ。里山は人を活かし健康に寄与、生物多様性やCO2の吸収にも貢献している。
30年前に比べて千葉県の森林・里山面積と農地は減り、宅地が増えている現状。午前3時過ぎまで叩きつけるような局地的豪雨が断続的に降った。雨に煙る金親講師の自宅の庭。雨上がり後の教室は涼しい。不安定な天気だったが、熱暑も和らぎ、集中して聴講することになる。
NPO谷当里山計画の活動に参加した体験談を話すシニア大学第一期卒業生・水野博之氏。希望者は、打ち終えたばかりの蕎麦を昼食に。午後からは、そのそば打ち体験に挑戦することになるとは!里山視察を早めに切り上げて、蕎麦打ち体験に挑む。谷当工房ではこのプログラムを通年実施している。
蕎麦打ち体験指導者に変身した金親講師。慣れた手つきで模範演技。これも里山活動の一環です!

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