第16,17回講座「気象入門,天文学コミュニケーション入門」

講師 石井賢次、高梨直紘
開催場所 千葉科学館
開催日時 2013年6月20日

テーマは、「気象」と「天文学コミュニケーション」
千葉市科学館にて

この一週間、傘の欠かせない日々が続く。明日はもう夏至。夜が明けるのが早くなり、季節の移ろいをとみに感じるこの頃だ。今日の両講座は、空の大気と宇宙のことを学ぶ講義。幸い昼休みの時間に、会場となった科学館でプラネタリウム主催のプログラムにも参加することが出来、一日切れ目なく、大空とその彼方の宇宙のことについて学ぶことになった。42名全員が参加。

 午前の石井講師による「気象入門」は、千葉の天候を例に気象を語る講座で、身近な天気を通して季節の移り変わりについて、雲やことわざから明日の天気を読み解く知識や知恵について教えてくれた。 午後の高梨講師による「天文学コミュニケーション」は、宇宙のスケールと距離を映像化した天体シュミレーターを駆使して、宇宙のことを解説する講義。後半の30分が質問の時間に当てられたが、次々にぶっつけられる難問に手際よく応える講師の博識に感心することしきり。最新の天文学の知見に触れることができて、宇宙の研究が急速に進歩していることを知った。

石井 賢次講師高梨 直紘講師

第16回講座 
講座名  気象入門
講師   石井 賢次氏(日本気象予報士会 気象予報士)
日時   6月20日(木)10:00~12:00 
場所   千葉市科学館
房総の天気の特徴
 四季の季節の移り変わりを月ごとに分け、季語を交えながら千葉の天候の特徴について科学的に解説された。同じ半島でも北部、東部、南部の地域で天気が異なることがある。後半は、台風と熱帯性低気圧の違いについて、雲でわかる天気予報や気象現象、ことわざと天気予報について学んだ。

科学館での講義風景梅雨の全球画像台風について解説する石井講師
平年の梅雨入り・梅雨明け日


雲でわかる天気予報
雲には10種類ある。6000m以上で発生する上層雲[巻雲(すじ雲)・巻積雲(いわし雲)]、6000mまでの中層雲[高積雲(ひつじ雲)・高層雲(おぼろ月夜)]、2000m未満の下層雲[層積雲・乱層雲・層雲(霧)・積雲(綿雲)]。天気予報ができる。



第17回講座 
講座名   天文学コミュニケーション入門
講師    高梨 直紘氏(東大生産技術研究所 特任助教)
日時    6月20日(木)13:00~15:00

圧倒される宇宙空間のスケール
 天文学と市民をつなぐ活動を展開しておられる高梨講師による講座。宇宙のスケールと距離を映像化したコンピューターソフトである「MITAKA」を駆使して、宇宙のことを紹介された。講師の案内で地球を離れ宇宙空間を旅した。太陽系の月や火星や金星を探索し、太陽に近づくと黒点やコロナが見えた。そして、太陽系を飛び出し銀河系へ。さらにその先の星雲へ…、やがて究極の宇宙が現れる。遥か138億光年、宇宙の果てである。これは宇宙のことを理解するに便利なツールだ。最先端の天文学の知見を学びながら、自分なりの宇宙観を醸成するのに役立つ。

宇宙は、生命で満ちた世界なのだろうか?


天体シミュレーションツール「MITAKA」は、国立天文台が開発したソフトで、天体望遠鏡で得たさまざまなデータを基に宇宙空間を4次元でシミュレート、それを映像化したもの。ダウンロードは無料とのこと。

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