第14,15回講座「川・沼の自然入門」

講師 大木淳一
開催場所 養老渓谷
開催日時 2013年6月13日

テーマは、渓谷の自然観察
養老・梅ヶ瀬渓谷にて

解説中の大木講師トンネルが即席の教室に

梅ヶ瀬渓谷で生きもの(蛙)と地質を観察
 先々週から空梅雨が続いていたが、今日は台風の影響もあり久しぶりの雨が午後まで降り続いた。幸いに小雨に止まる予報だったので、大木講師による自然観察講座は予定通りに行われ、養老渓谷を研究フィールドにしておられる講師からここに生息する生きもの(蛙)と地層について学んだ。
小湊鉄道・養老渓谷駅に全員が集合、新緑の渓谷を歩きながら、道すがら田んぼや沼に生息する蛙を観察した。渓谷の奥では、鳴き声は聞こえるのに姿が見えないカジカガエルを探しに渓流に浸かり、幻のタゴカエルは発見することはできなかったが、こういうこともあろうと事前に採取してこられたタゴガエルの幼体を見せてもらった。お蔭でこの一帯に棲む蛙11種の内、10種類の蛙を目で確認し、珍しい生態を知ることができた。確認した蛙は、アマガエル・ウシガエル・ヤマアカガエル・トウキョウダルマガエル・モリアオガエル・シュレーゲルアオガエル・ヒキガエル・カジカガエル・ツチガエル・タゴガエル。

細かい雨の中、養老渓谷から梅ヶ瀬に向かう。この雨のせいかヤマ蛙がやけに多く現れ、これには悩まされた。雨に濡れた道端のあやめが見どきだった。目を楽しませてもらう。講師がヤマアカガエルを発見、早速道端で解説が始まった。
ヒキガエルも発見。イボガエル、或いはカマガエルとも呼ばれる蛙だ。耳腺から毒液を分泌するとか。梅ヶ瀬層と呼ばれる垂直に切り立った崖。泥岩と砂岩の層が交互に堆積し露出していった。地質学が専門の大木講師。途中で立ち寄り、海中に堆積した地層の成り立ちについて解説。
池に垂れ下がった木の枝に産み付けられたモリアオガエルの白い卵巣。オタマジャクシは池に落ちて育つどこからともなく忍び寄るヤマガエル。どこにいるのかわかりますか?(右の黄色の石の上に付いている黒い点)梅ヶ瀬川の渓流に浸り、声は聞こえるがどこにいるのか分からないカジカガエルの姿を探す。
居た!渓流中瀬の石の上に発見。石と同じ色なので姿は分かりにくい。じっとして動かなかった。渓流で採取したカジカガエル。鹿の鳴き声に似ているため河鹿と書くとか。蜩の鳴き声に聞こえた。トンネルの中での解説に聴き入る受講生のみなさん。雨の中お疲れ様でした。

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