初夏の前期合宿研修旅行 九十九里と上総を探訪

開催場所 九十九里、上総
開催日時 2012年5月28日 〜 2012年5月29日

講堂で土屋講師の話を聞く。近所の方も同席本国寺講堂
合宿研修旅行は、任意参加の1泊2日研修旅行で、房総の自然と出会い、歴史を学び、地場産業・里山づくりの事例を視察するとともに、受講生同士の懇親を深めるために企画された課外講座。前期と後期に2回行われる。
初夏の日差しが強くなった5月28・29日の両日、31名(事務局3名含む)が参加し、東上総の大網白里、いすみ市・大多喜から東京湾側の市原市をバスで巡った。宿泊は九十九里浜に面したサンライズ九十九里。ここ数日、房総を含む東日本全域で上空に寒気が流れ込み局地的に激しい雨やひょうが降る不安定な天候が続いていて、2日目午前のガーベラ団地見学時に大雨が突如降り始めるという急変に遭遇したが、幸いに団地内の作業場に居たので黒雲と豪雨が通り過ぎるのを待ち、その後は何事もなく予定通りに旅程をこなすことができた。振り返ってみると、学ぶことも多くあり、懇親の方も一段と深まる旅行であった。懇親会の終了後、受講生の方から今後の交流の深め方について複数の建設的な提言が事務局に寄せられた。
 次回の第10・11回講座は、「甲田暢男氏による野菜入門」(6月7日(木))

活動内容について聞く
スケジュール
<第1日>
 13:00  千葉NTT前発、大網白里の本国寺へ
 14:00  土屋賢泰氏(本国寺住職)の歴史講話を聞く
 ~15:30 テーマ「宮谷壇林と宮谷県庁が置かれた本国寺」
(注)江戸末期まで日蓮宗の学問所だった宮谷(ミヤザク)檀林があった本国寺。
   維新直後の明治2年、明治政府はこの本国寺に千葉県の前身となる宮谷県の県庁を置いた。
 16:45  斉藤功氏(元県立九十九里高校教諭)の文化講話を聞く
       テーマ「九十九里の歴史・地理・文化」 サンライズ九十九里にて
 20:00   夕食後、懇親会
       国民宿舎サンライズ九十九里に宿泊
<第2日>
 08:30  ホテル発
 08:45  「ガーベラ団地」(白子町花き園芸組合)見学
     (注)ガーベラ団地はガラス温室での水耕栽培が特色。
 10:30  いすみ鉄道(ムーミン列車)に乗車体験(大原駅~大多喜駅間)
(注) いすみ鉄道は非電化ローカル線で、ムーミンのペイント車両が人気。
 11:10  房総の小江戸・大多喜の街並み散策(自由散策)
 12:30  大多喜城(千葉県立中央博物館大多喜城分館)見学
 13:30  市原市不入斗(いりやまず)へ移動
 14:30  「SaToYaMaよくし隊」の里山活動視察
~16:00  鈴木隊長による事業説明後、5組に分かれ里山視察
(注)「よくし隊」は里山整備から多種の社会還元活動を展開するシニア団体
16:15  不入斗発、千葉へ、 17:00  千葉駅前で解散

SaToYaMaよくし隊主な研修先から  
1日目 
・土屋賢泰氏の講話と本国寺講堂の見学
江戸時代の学問所であった栴檀林(壇林)が置かれた本国寺を訪問。講堂で住職からその数奇な歴史を聞いた。
1622年に開講、明治の始めまで続いたという壇林は、14歳から28歳の学生400人が学寮に寝泊りして、仏教のことだけでなく、一般教養も学んだという地だそうである。明治2年に宮谷県が、明治4年には木更津県、明治6年に千葉県の誕生へと県政の舞台は移り変わるが、この寺は、明治維新直後、学寮の建物が多く残っていたために、宮谷県の役所となったという歴史をもつ。県史については疎かったので、これは貴重な機会を得た。土屋住職の講話は、漢字を黒板に書いて説明するという丁寧な講義。知の追求を通してその先の自分を模索する私たちにとって、学びの舎であった壇林の話は学ぶことの意味を示唆してくれるものとなり、何かヒントを頂いたような思いがした。

・斉藤功氏の講話
講話のタイトルは「九十九里の歴史・地理・文化」と固いが、文化漫談と自称される講話は、いわし文化をおもしろく伝え、そこに生きる九十九里の人々の様子をリアルに語るもので、又聞きたいとの声も聞こえた。

2日目 
・市原市不入斗(いりやまず)の里山視察 
2005年結成の「SaToYaMaよくし隊」が活躍する活動現場を訪ねた。鈴木隊長から
里山活動と定年退職後の社会奉仕や地域の活動などについて説明を受け、5名の隊員の案
内で裏山を視察した。炭焼き小屋で焼いたばかりの炭を帰りに頂いて帰路につく。

旅行中の楽しい一時
ムーミン列車で童心に?サンライズ九十九里を出発
いすみ鉄道の話題列車に30分間乗車した。列車はムーミン谷を抜け、大多喜へ。童心に帰った気分でひと時を楽しんだ。又、宿泊したサンライズ九十九里のホスピタリティと特別なもてなしに感謝! 快適に過ごさせて頂き、美味しい海の幸を堪能させて頂いた。

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