気象予報の知識と技術

講師 古川武彦
開催場所 千葉市科学館
開催日時 2013年5月22日

気象予報の知識と技術
―天気予報はどんな知識で、どのように行われているのか―

講師:古川 武彦氏(元札幌気象台台長)
日時:平成25年5月22日(水)10:00~15:00
場所:千葉市科学館科学実験室

講師 古川武彦氏

千葉市中心街に位置する複合施設きぼーるの千葉市科学館(7~10階)の科学実験室が今日の講座会場、シニア自然大学の気象・天文関連講座ですっかりお馴染みの施設である。講師の古川さんは元札幌管区気象台長、「気象コンパス」の代表者で、著書も最新刊の「雲のコレクション」、「気象予報士合格ハンドブック」など多数の著名な方、お住まいの鹿嶋市よりマイカーを駆って、いくつもの気象測器を携行して来て下さった。

転倒ます型雨量計プロペラ型風向風速計と水銀気圧計

講義の内容は、「天気予報の方法・手順」、「大気の構造、気象観測の方法」、「気圧と風」、「大気不安定とは」、「雲と雷」、「台風の仕組み」、「天気図形と天気の特徴」、「実際の天気予報」、と盛り沢山、明快でよどみのない説明と豊富なパワーポイントの画像とで4時間は瞬く間に経過した。一方、社会や生活の進展に伴ってテレビや新聞で一日中頻繁に紐解かれる天気予報への関心が増し、年々知識が豊富になっている受講生は気象に関する用語や話題についてもっともっと知りたく、質問に際限がない。ちょうど超ど級のハリケーンが米国のオクラホマ州内に襲来した直後でもあり、熱帯性低気圧や台風・竜巻などの解説には否が応でも耳がそばだつ。また、昨今の気象情報のビジネス化も私たちの関心事、気象庁・メデイア・予測機関などの関係や情報の流れも大いに興味をそそった。いろいろと学ぶ中で出会ったコリオリカ(転向力)、クラウド クラスター(熱帯低気圧の卵)、ガイダンス(予報支援資料)、アンサンブル予報などの言葉も妙に新鮮に耳に残った。



なお、講師は授業中に「雲をよく観察すれば、天気の状態がわかる」と述べられたが、後日、「雲の種類と高さ」と銘打ったカラーコピーを配布頂き、その意味の深さが分かったような気がした。

トップに戻る