アウトドアの技術と実践
講師 | 小松、神保 |
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開催場所 | 大房岬自然公園 |
開催日時 | 2013年10月8日 〜 2013年10月9日 |
大房岬(南房総市)でシニアのキャンプ体験
キャンプ技術とアウトドアクッキングを学ぶ 大房岬自然公園キャンプ場にて
10月8、9日の両日、学生19名と事務局3名、計22名が参加して、秋の合宿が国定公園にある大房岬のキャンプ場にて行われた。岬を通り抜ける風には秋の気配が感じられるが、この日の蒸し暑さは猛暑日のような強い日差しと台風の影響なのか高い湿度のせい。自然公園での行動といえ汗ばむ。キャンプ体験は、シニア自然大学ならではの講座で怪我人もなく全員が元気に楽しく、学友との絆を強める機会となった。
キャンプの技術とアウトドアクッキングを学ぶ
専攻科講座 「アウトドアの技術と実践」
講師 小松敬氏(千葉自然学校、ヤックス自然学校ディレクター)
神保清司氏(千葉自然学校、大房岬少年自然の家ディレクター)
高齢世代のキャンプ体験は体力がもつのだろうかと筆者は危惧していた。経験の有無についての問いかけでも、おおよそ半数の人が数十年ぶりだという。自然の中での1泊とはいえテント泊や集団行動に一抹の不安を覚えていたのだ。それが全くの杞憂であることが判った。シニアの体力面での元気さが証明されたことは、喜ばしい限りである。
1年以上もともに学んできた学友ということもあろうが、集団生活のわずらわしさも何のその、昼は、ワイルドなアウトドアクッキング、夜は、暗闇にポーッと燃える焚き火を囲んで延々と続いた学友との語らい…。炎が人の心を溶かすことを改めて思い知り、キャンプ生活を楽しんでおられるのを見て圧倒される思いがした。窮屈なテントでの寝泊りから目覚めた翌日は、ラジオ体操で体をほぐし、アウトドアでの活動を楽しむ姿が見られた。自然を学ぶアクティブシニアは、気力に体力に健康そのものであった。アウトドアでの技術と野外のクッキングについて学んで帰ってきた。
第一日目
・午前9時半、南房総市大房岬自然公園ビジターに集合。開講式、オリエンテーション
の後、昼食用のアウトドアクッキングに取り掛かった。メニューは定番のカレー料理。
・午後1時半から、テント、タープの設営。
・午後3時半、夕食用のダッチオーブン料理づくり。メニューは芋煮鍋料理。
・午後5時、暗闇がキャンプ場を包む頃、焚き火を囲んだ親睦会。
第二日目
・午前7時、アウトドアクッキング。メニューは牛乳パックのホットドッグ。
・午前9時、岬のハイキング。タイマイ浜で大人のビーチコミング。
・午前10時半、テント、タープ撤収
・昼食後、閉講式(12時半頃解散)
● 開講式(0930~1030)飯田洋千葉自然学校理事長から開講の挨拶
小松敬ディレクターは全体とテント設営を担当
神保清司ディレクターはクッキングなどを担当
● 第二キャンプ場に移動
オリエンテーションを終え、ビジターセンターでキャンプに必要な資材(テント、、タープ、テントマット、シュラフ、照明用具、食器など)を借り受けて、リヤカーでキャンプ場まで運ぶ。リヤカー数台で資材をキャンプ場まで運ぶ。久しぶりだなあ~。
平日のせいもあり、キャンプ場は貸切状態。
キャンプ場から見えた館山湾
キャンプ場を下るとその先は断崖と海
● アウトドアクッキング「シーフードカレーライス」(1030~1200)
キャンプ生活では、食事(昼食、夕食、朝食)は自炊。指定されたメニューを全員が分担して作った。題してアウトドアクッキング。ベテランが揃っているので火熾しから調理まで実にスムースに運んだ。炊事班はカレー用食材の下調理
火熾し班は薪割りとカマドの火熾し
先ず大きな薪をコの字形に置き、真ん中に新聞紙を少々、小枝などを相互に並べて火を熾す。北原道郎氏から適切なアドバイスがあった。
新聞紙などの量は少なくても火付きは良い。すぐに火が熾き、燃え広がった炎はかまどの上に高く舞い上がった。
4つのカマドで火を熾した。さすがに手際がよい。
炊事班が用意した具の入った鍋をカマドで煮る。後は待つだけ
水加減も程よい飯盒のお米が炊き上がったか?
カレーの具が煮えるのを待つ。もうよいかな~。
”どうだ、カレーの味は!”チェックが入る。”だいじょうぶ”との答えが。
サラダの盛り付けも完了。”みなさん、席についてください
シーフードカレーライスを前に記念撮影。”ハーイ、いただきます”
”お待たせしました”
● テント・タープの設営(1330~1430)
昼食の後は、テント・タープの設営。タープとは防水シート。初めてテント張りに兆戦する人が圧倒的に多く、小松ディレクターの案内を真剣に聞く。3人が寝る5人用のドーム型テントの設営に入ると、少しのアドバイスで瞬く間にテント村が出来上がった。周囲には実を付けたトベラが
● アウトドアクッキング2 「ダッチオーブン料理」(1530~1700)
午後のクッキングメニューは、米沢出身の神保講師が推薦する山形の味・芋煮鍋。具は簡単で、里芋、牛肉、ネギ、コンニャク。牛肉は飯田理事長の差し入れ。こんにゃくなどは手で千切った。調味料も醤油、砂糖、酒など。最後にうどんを入れて食べた。たっぷりソースを付けた豚の骨付きばら肉(スペアリブ)はじっくり炭火で焼いて食べた。 ”美味しい”、”本格的だ”との声がかかり味も上々。スペアリブの焼き具合をチェックする試食の段階でビールによる乾杯を行ったため、いつの間にバーベキューを囲んだ談笑が…。芋煮鍋の作り方について説明をする神保講師
ダッチオーブン鍋の使い方を伝授
理事長差し入れの肉を横に講師
芋煮鍋が煮えるのを待つ
炭火焼きのスペアリブ
こんなに食べられるのか!
ジュー、ジューと肉が焼ける
これは試食。焼き加減をチェックする
そっちも焼けた?
ダッチオーブンを使った牛肉料理
肉も焼けた。夕食には早いが、一足先にビールで乾杯
●キャンプファイアーを囲んで
6時過ぎには岬は真っ暗闇に包まれ、焚き火が唯一の明かりとなる。全員が炎の周りに集合して、話込みが始まる。皆で輪になって順番に思いを語りあった。普段口にしないことまでしゃべってしまったのは炎のせいか。人の心を酔わせる。9時過ぎまで笑い声が響いた。焚き火の周りに輪が
あちこちで話の花が咲き始める
炎を囲んで輪を作り語り始める
アルコールも入り口舌も滑らかに
第2日目
● 朝のラジオ体操
早朝の大房岬の爽やかな空気に誘われて、全員がラジオの音がする場所に集まった。これはスケジュールになかった。
● タイマイ浜で大人のビーチコミング(900~1030)
● 閉講式(1230)お疲れ様でした。